セラピストになるときに誰も教えてくれない、いろいろいろいろいろ

おはようございます。
本日も台東区からタイ古式マッサージとか労働社会保険諸法令その他を何かお届けします。
セラピスト兼社労士のまつざわしんぺいです。
前回は健康保険の話をしたので続きとして年金と思ったのですが、ちょっと話を契約と雇用の狭間といったあたりに目を向けたいと思います。

実を言うとこのネタは前々から書きたいと思っていたのですが、ずっと温めっぱなしでネタが古くなってしまいそうなのでここで割り込んで書くことにしました。

時々、セラピストってのは労働者ではなく受託者なので、必要外の仕事をする必要がなく、場合によっては労働者としての権利が主張できる可能性を書いたりしてきましたが平成27年にこんな判決がありました。


「リバース東京事件」(東京地裁 平成27年1月16日 判決)

〈事実の概要〉
 本件は、手技療法に従事するセラピストが労基法上の労働者に該当するか否かが争われた事例である。
Y(リバース東京)は、訴外スパサンフジから、湯楽の里取手店内において、ボディケアおよびフットリフレなどのサービス提供に係る業務を受託し、同店内の「こりとり処」において来客に対して上記のサービスを提供しているが、X(原告)は、Y(リバース東京、被告)との間で業務委託契約を締結して業務を行っていた。
業務の場所・内容は、店内の「こりとり処」での上記ボディケアに係る手技療法業務の提供であり、期間は、平成21年8月30日から平成22年8月29日までの1年間、その後いずれかから解約を申し入れない限り、自動更新とするとされ、報酬は、分給36・5円、毎月末日までの分を翌月25日に支払うことになっていた。

 ところで、Yは、平成24年11月26日付けで、Xに対して同月30日をもって本件契約を解除する旨の意思表示をした。
これに対して、Xが、
①Xは労基法上の労働者であり、
②時間外労働、深夜労働の割増賃金が支払われていない、
③Xは大きな声を出したとして解雇された、
が、このような理由でなされた本件解雇には客観的合理性がない、
等として争ったのが本件である。

原告のセラピストが被告のサロン側に業務委託解除をされたことについて、自信の労働内容から「自分は受託者契約者ではなく労基法上の労働者である」と主張した訴えでした。
結果は以下の通りです。
〈判決の要旨〉
 裁判所は、次のように述べてXの労基法上の労働者性を否定した。
 まず、労基法上の労働者に当たるか否かは、契約内容および労務提供の実態等を総合考慮して、使用従属性があるといえるか否かにより判断すべきであるとの判断枠組みを提示した上で、次のように判断している。
本件契約に係る契約書の規定内容は、手技療法業務提供の委託に関する約定であるが、Yとの間で同委託に関する契約を提供したセラピストは

i  その稼働日数および稼働時間を自ら決定することができ、
ii その施術の担当に関して諾否の自由を有しており
a.セラピストはシフトを自由に決め、
b.それが確定した後もこれを自分の都合で変更することができ、
c.担当するシフトの稼働時間中においても、受付係に「指名以外は施術を行わない」等の要望を伝えることにより、希望しない施術の担当を拒否することができた)、
Yから必要な限度で一定の注意喚起を受けることがあるものの、
i 業務遂行上の指揮監督等を受けることはなく、
ii  施術の実施についても基本的には自らの裁量で行っている
から、セラピストがYの指揮監督下で労務を提供しているとは認められない。
それに加えて、
セラピストには高い事業者性も認められる
ことからすれば、Yと上記委託契約を締結したセラピストを労基法上の労働者に該当すると認めることはできない、と。
なお、セラピストとYとの間で、セラピストが施術業務に付随する業務として受付業務を行う旨の合意が成立していたのであり、この受付業務について別途、報酬を支払う旨の合意が成立していたとはいえないとして、Xのこの点に関わる報酬請求についても否定した。

判決としては原告であるセラピストは労基法上の労働者性を否定されることになりました。
ただ、判決の要旨を読む限り、ここまでセラピストに対して配慮をすることを以って、労働者性が否定されているのです。
おそらくですが、この判決のうわべだけを利用して「セラピストは労働者じゃないので残業代も払わないし、深夜勤務手当も出さないし、労働保険の加入もしない」と主張するサロンオーナーがそこそこ出てくるんじゃないかと思います。
一見セラピストに対して不利な判決のように見えるこの裁判ですが、判決の要旨を見る限り、
1.シフト拘束しない
2.オーナー(又はオーナー等経営者の意思を汲んでサロン業務を行う存在<店長など>)が一切セラピストに業務について指示を行わない
3.委託外業務(例えば受付業務)に関して双方の合意がある
これらが明確になっていない限りは、働かせ方によっては労働者性が認められる可能性があるということです。
業務委託でサロン勤めしている方でなんかおかしいと思うようなことがあったら、まずはこの辺を検証してみるとよさそうです。
次回は前回の続きで年金についてを書こうと思います。たぶん。

次回

とそんなところで、ご予約・ご来店お待ちしております。

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